写真撮影したり映像制作したりしているスタジオ部の森田です。
ウッズホール海洋研究所が、最初にその鳴き声を観測したのは1989年のことだそうです。
それはクジラの鳴き声でした。しかしその「周波数」が異常で、数字にすると52ヘルツ。このクジラと最も似た回遊パターンをもつ「シロナガスクジラ」は、普通10-39ヘルツ。「ナガスクジラ」20ヘルツで鳴くようです。
おそらく世界で最も高音で鳴くクジラです。
加えて、この周波数で鳴く世界で唯一のクジラです。
1980年代から色んな場所で観測、というか検出されており、今に至るもちゃんと生きてます。つまり、この鳴き声が生存の妨げにはなっていないようです。20年以上も生きてますから多分、健康なんでしょう。 しかしこのクジラの「呼びかけ」に反応する仲間はいません。周波数が違いすぎるので仲間から応答を得られないそうです。独特の声は世界唯一このクジラだけです。
なので「世界で最も孤独なクジラ」と言われているそうです。
その周波数にちなんだ「52」という名前を付け、見つけ出そうというプロジェクトもあり、ドキュメンタリー映像として発表している人もいます。
なにやら悲壮感漂うような気もしますが、誰にもジャマされずに悠々と大海原を闊歩するのもよろしいでしょう。
ちなみに52ヘルツというのは、金管楽器の「チューバ」の最低音より、ちょい高いくらいらしい。